新規顧客を獲得する手法と顧客獲得の流れを紹介

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新規顧客とは

集客マーケティング

MARKETING

事業を継続・成長させるためには新規顧客の獲得が重要ですが「なかなか獲得できない」と営業課題として上位に入ることがあります。

新規顧客を獲得できなければ事業の成長はもちろん、継続も困難です。

そこで本記事では新規顧客を獲得するプロセスや具体的な手法、新規顧客を増やすためのポイントを解説します。新規顧客を獲得するための方法を把握し、成約数を最大化したいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。

新規顧客とは

新規顧客とは、自社の商品やサービスを初めて購入・利用した顧客のことです。すでに自社の商品やサービスを使用している既存顧客とは違い、興味・関心が薄いケースが多いため、新規顧客の獲得は簡単ではありません。

マーケティング業界で「1:5の法則」というものがあり、新規顧客に販売するコストは既存顧客に販売するコストの5倍かかるという法則です。このように新規顧客の獲得は難しいため、多くの企業で新規顧客の開拓に悩んでいます。

新規顧客獲得の重要性

新規顧客の獲得は、企業の成長のために必要です。新規顧客獲得コストと既存顧客の維持にかかるコストを比較した場合、既存顧客に注力したほうが一見効果的に見えます。

しかし、既存顧客もいつまで維持し続けられるとは限りません。既存顧客に依存したビジネスモデルになると、顧客離れによる売上減に対応できず、経営が立ち行かなくなってしまいます。

一方で、新規顧客を獲得できれば新しい経営戦略にもつながり、売上増が期待できます。そのため、企業の活動において既存顧客の維持と同時に、新規顧客の獲得が求められるのです。

実際、2017年3月にソフトブレーン株式会社が「ビジネスパーソンが抱える営業課題」について調査したところ、約半数の51.7%が「新規顧客の開拓」について悩んでいることがわかりました。

出典:ソフトブレーン株式会社

新規顧客を獲得する3つのプロセス

新規顧客を獲得するためのプロセスは、下記のとおりです。

  1. ターゲットを明確化する
  2. ターゲットの課題を見極める
  3. ターゲットにアプローチする

まずは自社の商品やサービスをどのような顧客に販売したいのか、ターゲットを明確にしなければなりません。ひとつずつ見ていきましょう。

1:ターゲットを明確化する

まず、自社の商品やサービスを販売するターゲットを明確化しましょう。ターゲットを明確にすることで効果的な戦略を立案でき、小さなコストで大きな成果を上げることにつながります。

ターゲットを明確にする際は、ペルソナを設定するとイメージしやすくなるのでおすすめです。ただし、ペルソナを設定する際は、想像で設定しないように注意しなければなりません。

既存顧客のデータを参考にペルソナを設定することで、精度の高いターゲット設定が可能です。

2:ターゲットの課題を見極める

ターゲットが明確化できれば、そのターゲットがどのような課題を抱えているのか見極めましょう。ターゲットが抱えている課題が判明すると、自社の商品やサービスでどのように解決できるのか道筋が見えてきます。

もちろん、ターゲットの課題を探る場合は、想像で考えてはいけません。実際に、アンケートやインタビューで顧客の声を集めたり、顧客情報を分析したりして課題を洗い出すのがおすすめです。

3:ターゲットにアプローチする

ターゲットが抱える課題も明確になったら、実際にアプローチします。アプローチする際は、予算やターゲットに合わせて最適な手法を取るのがおすすめです。

このタイミングでアプローチ方法を間違えてしまうと、せっかくの戦略も本来の効果を発揮しないまま終わってしまいます。極端な例ですが、シニア層をターゲットとした商品であるにもかかわらず、SNS広告や動画広告を出稿しても効果は見込めないでしょう。

この場合は、新聞やTVなどのマス広告が高い効果を期待できます。このように、ターゲットに合わせて柔軟にアプローチすることが重要です。

オンラインで新規顧客を獲得する具体的な手法

オンラインで新規顧客を獲得する具体的な手法は、下記のとおりです。

  • Web広告
  • SNS広告
  • 動画広告
  • ランディングページの運用
  • SNS運用
  • インフルエンサーの活用
  • 口コミサプリ・サイトの活用

それぞれの特徴を確認してみましょう。

Web広告

Web広告は、インターネットを閲覧しているとさまざまな場所で見られます。Web広告のなかでも複数の種類があるため、実際に活用する際はさらに適切なものを選ぶ必要があります。

  • リスティング広告
  • ディスプレイ広告
  • アフィリエイト広告
  • アドネットワーク など

また、広告の出稿先も重要なので、ターゲットが閲覧しそうな出稿先を分析して決めるのが効果的です。

SNS広告

SNS広告は、各SNSに広告を出稿する手法です。代表的なSNSは下記のとおりです。

  • LINE
  • Twitter
  • Instagram
  • Facebook
  • TikTok

SNSの利用率は高く、日常の中に自然に広告を入れられるのが強みです。

動画広告

動画広告は、テキストベースの広告よりも多くの情報を伝えられるため、近年人気のある手法です。YouTubeのような動画投稿プラットフォームで再生されるものだけではなく、スマートフォンのアプリで再生されるものもあり、ターゲットに合わせた配信ができます。

また、Web広告やSNS広告と組み合わせると効果が倍増するため、ターゲットが動画を視聴する層の場合は積極的に取り入れるのがおすすめです。

ランディングページの運用

ランディングページとは、検索結果や広告のリンクなどを経由して、ユーザーが最初にアクセスするページのことです。商品やサービスの魅力が詰め込んだページ構成になっている場合が多く、新規顧客の購買意欲をかき立てられます。

基本的にひとつのページで完結する作りになっているため、訪問者はじっくりと商品の魅力に触れられます。制作コストがかかるものの、訴求力が高いためできる限り作成しておきたいコンテンツです。

SNS運用

SNS運用は、公式アカウントとして実際に運用する手法で、SNS広告とは異なります。公式アカウントを作成することで、最新情報やキャンペーンを発信でき、新規顧客の獲得につながります。

また、導入・運用コストも安価なので、始めやすい点もポイントです。発信内容に個性を持たせれば新規顧客の獲得はもちろん、ファン化にもつながり長期的な売上アップも期待できます。

インフルエンサーの活用

インフルエンサーと呼ばれる影響力のある人物とコラボして商品のPRをすることで、新規顧客の獲得が可能です。インフルエンサーは独自のファンを持っているため、商品をアピールしてもらうことで多くの人に情報を届けられます。

ただし、インフルエンサーを起用する際はフォロワー数だけで選ぶのではなく、自社の商品やサービスと親和性が高いか確認しましょう。ファッション系のインフルエンサーにガジェットを依頼しても、インフルエンサーのファンには響きません。

口コミアプリ・サイトの活用

口コミを取り扱うアプリやサイトに登録することで、顧客にアピールが可能です。実際の店舗を出している場合は効果が高く、新規顧客の獲得につながります。

特に、飲食店を始めとするサービス業は、口コミによる効果が高いため必須と言えます。

オフラインで新規顧客を獲得する具体的な6つの手法

オフラインで新規顧客を獲得する具体的な手法は、下記のとおりです。

  • ダイレクトマーケティング
  • マス広告
  • ポスティング
  • 折込チラシ
  • 展示会・セミナー
  • のぼりや看板

それぞれの特徴を見てみましょう。

ダイレクトマーケティング

ダイレクトマーケティングは、直接顧客にアプローチする手法です。リード情報をもとに、

  • 電話
  • FAX
  • DM

などの手段を用いてコンタクトを取ります。

直接、商品やサービスを訴求できるため高い効果を見込める反面、連絡先データの収集が難しいため次の施策に活かしにくいケースもあります。

マス広告

マス広告とは、新聞・雑誌・テレビ・ラジオの4つのマスメディアに広告を出稿する手法です。それぞれの利用者が多いため、不特定多数にアピールできます。

ただし、費用が高額になる場合も多く、自社の予算に合わせて出稿すべきか決めなければなりません。一方で、昔からある手法のため信頼度が高く、特に高齢者層にアピールする際は効果的です。

ポスティング

ポスティングは、各家庭にチラシやパンフレットを直接配布する手法です。地域が限定されるため大きな認知拡大には向いていませんが、その地域にある店舗やサービスにとっては大きな効果を発揮します。

ただし、頻繁なポスティングは、顧客に嫌悪感を抱かせる恐れがあるため注意が必要です。

折込チラシ

折込チラシは、新聞に挟み込んでアプローチする手法です。ポスティングほどではありませんが地域が限定されるため、全国的な告知には向いていません。

一方で、地域にある店舗のアピールに適しており、ポスティングよりも広域的に発信できます。なお、情報を届けられるのは新聞を購読している層に限られるため、ファミリー層をターゲットとしている場合に有効です。

展示会・セミナー

展示会やセミナーを開催することで、新規顧客の獲得につながるケースもあります。特に、展示会は同じジャンルの商品が集まるため、顧客はすでに高い関心を持って参加しています。

物販スペースも用意するとその場で購入できるうえ、購入しなかった場合でも商品のアピールが可能です。自社で開催できない場合は、ほかの展示会に出展する形でも大きな効果が見込めます。

のぼりや看板

実際の店舗に限定される手法ですが、のぼりや看板を立てることで新規顧客の獲得につながります。のぼりは風がある場合に、はためいたりひるがえったりするため、視覚的な効果も大きいです。

歩行者や信号待ちをしている車の運転手にアピールでき、実店舗の運営では欠かせません。ただし、天候の影響を受けやすいため、出し入れがやや煩雑です。

新規顧客を増やすためのポイント

新規顧客を増やすためのポイントは、下記のとおりです。

  • ターゲットを明確化し、抱える課題を洗い出す
  • 過去の事例を分析して、最適な戦略を導き出す
  • 顧客インサイトを意識して、新しい層を取り込む

特に、顧客インサイトを意識してターゲットを設定すると、今までになかった層を取り込めます。顧客インサイトは、顧客自身も気づいていない心理状態のことです。

顧客インサイトを見つけるのは一筋縄ではいきませんが、競合他社と差別化できたり新しい需要を作り出せたりするため、非常に高い効果を期待できます。

また、下記の記事で顧客インサイトの把握する方法を紹介しているので、顧客インサイトを活用して新規顧客を増やしたい方はぜひご一読ください。

// 内部リンク提案:顧客 インサイト(2月記事)

新規顧客からリピーターになってもらうためのコツ

新規顧客を獲得できれば、リピーターになってもらうための施策が重要です。そのためには、下記のポイントを押さえておきましょう。

  • 定期的に顧客と接触する
  • 自社の商品やサービスに合わせてアプローチする
  • リピートするメリットを伝える
  • 世界観・ストーリーの共感を誘う

近年は商品やサービスがあふれているため、商品が持つ価値はもちろん、ブランドの世界観や商品のストーリーが重視されています。

どのような背景があって商品が生まれたのか、どのような思いが込められているのか、など価値以上の魅力を発信することでリピート購入を期待できます。

まとめ

新規顧客とは、自社の商品やサービスを初めて購入した顧客のことです。新規顧客の獲得はコストがかかり、簡単ではありませんが、企業の成長には欠かせません。

なぜなら、既存顧客の維持だけでは、顧客離れに対応できないからです。そのため、ターゲットとその抱える課題を明確化して、適切な手法でアプローチするのをおすすめします。新規顧客の獲得を最大化して、安定した経営を目指しましょう。

この記事の著者

大里 紀雄Norio Osato

Micoworks株式会社

ビジネスマーケティング部 Director

大手Web制作会社にてチーフデータアナリストとして、DMPの構築および活用支援、広告運用の業務に従事。マルケトではシニアビジネスコンサルタントとして業種業界を問わず、大手企業から中小企業まで、MAツールの導入や戦略構築支援を行う。 その後、複数の事業会社で大規模カンファレンスの企画運営や、オウンドメディアの構築などのマネジメント、アジアパシフィック地域のマーケティング戦略立案や広報活動など幅広い業務を経験し、現在に至る。

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