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BOXIL SaaSセクションLINEマーケティング部門 1位受賞
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複数の店舗を展開する事業において予約業務をDXする際は、店舗単位での施策ではなく、一括して全店舗に適用できるような改善が求められます。
全店舗に適用することで、店舗ごとにネックとなっている工程や効果が得られている店舗を数値で見られるため、改善の打ち手が明確になるからです。
近年ではオンラインを活用した予約が普及し、従来の電話予約のみでは機会損失につながりかねません。
予約管理システムを運営する企業が行ったインターネット予約の時間帯に関する調査※では、営業時間外にインターネット予約をする利用者が51.6%となり、全体の予約数の過半数以上を占めています。
また、予約管理システムはCRM(顧客管理)の機能も充実しています。LINEやメルマガと連携し、予約来店数に応じて特典を付与したり、来店したことがない顧客に向けて無料体験キャンペーンを案内したりすることが可能です。
予約管理システムを導入して顧客との接点を確保できれば、単なる予約業務にとどまらず、ナーチャリングに活用することで売上拡大も期待できます。
本記事では実際の店舗も簡単に活用できる、予約管理システムのできること・できないことから、メリット・デメリット、導入時のポイントを解説していきます。
予約業務やナーチャリング業務のDXをお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
予約管理システムとは、顧客からの予約をオンラインで受け付けるツールのことです。
予約の受付だけではなく、エクセルやスプレッドシートではできない顧客管理や予約情報の一元管理など、さまざまな機能が搭載されています。
株式会社TableCheckとポスタス株式会社の調査では2019年から2021年にかけて電話予約の割合は10.6%減少し、Web予約の割合は7.4%増加しています。
したがって、予約管理システムを導入しオンライン予約が可能になると、24時間受付による予約数のアップが期待できます。
また、総務省の調査では、IoTやAIなどのシステムを導入した結果「効果があった」と回答した企業の割合は81.1%と高い数値をマークしました。
そのため、自動受付による業務効率化にもつながります。
このように、予約管理システムは、予約を受け付けるBtoC事業において高い効果を期待できるため、多くの企業で利用されています。
株式会社大和総研の調査では、旅行・飲食・チケット販売・金融・理美容業界の利用が多く、続いて医療・保険・住居関連・教育業界が多い結果となりました。
上記の業界でもエクセルやスプレッドシートなどのツールを用いて予約管理をしている企業は、管理に不便さを感じている場合もあると考えられます。
次に、エクセルと予約管理システムの違いを解説します。
エクセルやスプレッドシートなどの無料ツールと予約管理システムには、おもな違いが3つあります。
比較項目 | エクセル・スプレッドシート | 予約管理システム |
予約情報の管理 | ・手動管理 ・顧客管理は別のツールで管理が必要 | ・自動管理 ・顧客情報と一元管理ができる |
予約管理以外の活用 | 特段なし | 顧客管理・マーケティングに活用できる |
コスト | 基本無料 | コストが発生する |
予約情報の管理について見てみましょう。
エクセルやスプレッドシートで管理する場合、電話やメールで予約を受けつけてから手作業で入力しなければなりません。
さらに、顧客情報は別のツールで管理する必要があるため、予約情報と過去のデータの照合に時間と手間がかかります。
一方で、予約管理システムなら予約情報と顧客情報を一元管理できるため、瞬時にデータを照合しマーケティングに活用可能です。
たとえば、予約者限定のキャンペーンを実施したり、来店1ヶ月後に再予約クーポンを配信したりとさまざまなマーケティング施策に役立てられます。
予約管理システムを活用する際は、コストがかかります。システムを独自開発するなら開発費、SaaSを利用するならシステム利用料、LINE連携も一定のコストが必要です。
そのため、予約管理システムを導入する際には、費用対効果の確認を行うことが欠かせません。
ビジネス規模が拡大すれば導入効果が大きくなるため、複数店舗を持つ企業であれば積極的に予約管理システムの導入を検討しましょう。
まずは、予約管理システムでできること・できないことを把握しておきましょう。
予約管理システムを導入すると予約情報の管理や顧客管理などが便利になりますが、電話予約を完全になくせる場合と、そうでない場合があります。
予約管理システムでできること・できないことを紹介します。
予約管理システムでは、予約情報の一元管理ができます。
一方エクセルで予約管理する場合は、下記のようなデメリットがあります。
予約管理システムであれば予約情報の重複は発生せず、過去のデータも瞬時に把握できます。
そのため、初めて予約した顧客には2回目の予約に利用できるクーポン、複数回予約している顧客にはプレミアム感のあるプレゼントを渡すなど顧客一人ひとりに対して適切な対応が可能です。
予約情報の一元管理とともに、顧客データの管理もできます。
年齢や性別などの属性と、予約頻度や利用頻度の高いプランなどを結びつけて管理が可能です。
データが多くなればなるほど顧客の傾向や嗜好がわかるため、マーケティング施策の立案に役立ちます。
上手に活用して、今までにないプランの開発などにつなげましょう。
エクセルやスプレッドシートではほかのシステムとの連携が困難ですが、予約管理システムなら比較的簡単に連携できます。
たとえば、連携できるのは下記のようなツールです。
ほかのシステムと連携することで「SNSとの連携」や「予約情報をGoogleカレンダーに反映する」など、できることの幅が広がるため、サービス品質の向上や業務効率化につながります。
予約管理システムも万能ではなく、できないことがいくつかあります。できないことのひとつ目は集客です。
基本的に、予約管理システムに集客機能はありません。
期待できる効果は集客ではなく、予約受付業務の工数削減です。
ただし、間接的に集客アップにつながる可能性はあります。
なぜなら、Web予約の需要が高まっているからです。
株式会社TableCheckとポスタス株式会社の調査でも、Web予約が増加していることがわかります。
引用元:TableCheck×POS+共同データ調査リリース 2021
調査によると、電話予約の割合は10.6%減少し、Web予約の割合が7.4%増加しています。
そのため、電話予約からWeb予約に変更するだけでWeb予約が当たり前の世代にとっては予約しやすい状況になり、結果的に予約数の増加が期待できます。
基本的に予約管理システムは、電話予約と連携ができません。
ターゲット世代によってはWeb予約より電話予約を好む層もいるため、その場合は電話予約にかかる工数を完全になくすことができません。
株式会社TableCheckは、もっともよく利用する予約方法について世代別に調査しています。
引用元:グルメサイトに関する意識調査(テーブルチェック調べ)
調査によると、50歳以上の年代はグルメサイトや公式サイトなどのWeb予約より、電話予約の割合が多くなりました。
50歳~59歳は27.3%、60歳以上では28.5%の人が電話予約を行っています。
したがって「電話予約のほうが良い」と考える顧客がいる場合、予約管理システムと電話予約の併用が必要です。
予約管理システムでは、誤予約を防止できません。
予約管理システムは予約情報を管理するためのシステムであって、誤入力を防止するシステムではないからです。
つまり、そもそも顧客が間違った情報を入力した場合、そのままシステムに登録されてしまいます。
よくある間違いは下記のとおりです。
完全な誤入力の防止はできないものの、リマインドメールを活用することで事前に検出することは可能です。
エクセルやスプレッドシートと比較すると、予約管理システムはコストがかかりますが、業務効率化や機会損失の防止が可能です。
予約管理システムのメリット・デメリットを紹介します。
予約管理システムを活用するメリットのひとつは、予約受付工数の削減です。
電話やメールで予約を取る場合は、対応する工数とエクセルやスプレッドシートに手入力する工数がかかります。
一方で、予約管理システムを活用すると、電話やメールに対応したり手入力したりする必要はありません。
たとえば、電話予約は営業時間内にかかってくることが多く、電話対応中は通常の業務を中断する必要があります。
特に、予約変更の場合は、1回の電話で10分以上通話するケースも多いです。
予約受付工数が削減できれば、自分の業務に集中できたり、業務効率化によって残業の削減を実現できたりします。
予約管理システムを活用することで、予約の取りこぼしを防げます。
予約管理システムは24時間365日稼働しているため、店舗の状況に関わらず顧客は予約の申し込みができるからです。
たとえば、顧客が多忙な場合、営業時間内に電話予約することが困難なケースもあります。
予約管理システムなら営業時間外でも予約申し込みができるため、忙しくても手軽に予約が可能です。
また、繁忙期は予約しようにも電話がつながらないケースもあります。
あまりにも電話がつながらない場合は、顧客が別の店に乗り換えることも考えられるうえ、せっかく電話がつながっても希望の時間が埋まっている場合もあり得ます。
Web予約の場合は予約サイトに訪問した時点で空き状況がわかるため、上記のような機会損失の防止が可能です。
予約管理システムは顧客情報の管理もできるため、マーケティングに活用可能です。
たとえば、下記のマーケティング施策が考えられます。
顧客に対して特別感を演出できるため、良好な関係性を構築でき、ファン化の促進が可能です。
そのため、安定した集客につながり、売上の向上が期待できます。
エクセルやスプレッドシートと比較すると、予約管理システムは利用コストがかかります。
月額や年間のシステム利用料金が必要になるため、予算の確保が必要です。
無料トライアルを実施している場合もありますが、機能制限が多く、しっかりと使いこなして効果を高めるなら利用コストは多少かかるものと考えましょう。
また、利用コストはかかってしまいますが、エクセルやスプレッドシートによる管理より多くの効果が期待できます。
そのため、単純なコストだけで考えず、費用対効果を考えて導入を検討するのがおすすめです。
予約管理システムを導入する際は、要件定義や初期設定などが必要です。
その際に工数がかかる点は、デメリットと言えます。
エクセルやスプレッドシートをもともと使える従業員は多いのですが、新しいシステムはゼロから習熟しなければなりません。
また、予約管理システムを使いこなすほか、予約に必要なWebページや入力フォームの実装も必要です。
ただ、Webページや入力フォームは基本的に一度制作すると長く使えるうえ、ユーザビリティが高いUI/UXであれば入力途中の離脱を防ぐことも期待できます。
そのため、ユーザーがスムーズに予約完了できるよう作り込むことが重要です。
予約管理システムの導入までにかかる期間としては、1ヶ月を目安に考えておくと良いでしょう。
予約管理システムを導入したあと、トラブルや問い合わせの対応をするためにシステムを取り扱う担当者が必要です。
導入直後は顧客の問い合わせが多くなると予想され、迅速に解決するためにもシステム担当者が欠かせません。
特に、利用に関する問い合わせやシステムトラブルの対応に時間がかかると、顧客満足度の低下を招く恐れがあります。
予約管理システムのメンテナンスや保守ができる担当者を配置し、SaaSなどベンダー企業がある場合は必要に応じてサポートに連絡しましょう。
予想できるトラブルをマニュアル化しておき、発生するたびにマニュアルをアップデートするのがおすすめです。
予約管理システムには大きく分けて3つの種類があり、自社に適したものを導入しなければなりません。
予約管理システムの種類と特徴を紹介します。
汎用タイプは、ビジネスモデルを問わず利用できる予約管理システムです。
どのような業界でも対応できるように、予約管理業務に必要な機能を幅広く実装しています。
汎用タイプの特徴は、下記のとおりです。
「STORES 予約」や「RESERVA」が代表的です。
さまざまなビジネスモデルで利用できるため、「業界特化タイプ」の予約管理システムが見つからない場合やすぐに試してみたい場合におすすめです。
業界特化タイプは、飲食店やオンラインレッスン、クリニックなど特定の業界に特化した予約管理システムです。
業界特有のサービスや形態に最適化された機能が用意されています。
理美容サービスに特化した「SALON BOARD」や飲食店に特化した「TableCheck」などがあります。
指名予約やテーブル予約など、その業界にとって使いやすい機能が多いため、該当の業界で事業を展開している場合におすすめです。
LINE連携タイプは、LINE公式アカウントと連携し、LINEで予約業務を完結できる予約管理システムです。
機能としてのLINE対応ではなく、LINEありきのサービスのため、LINEの機能を最大限に活用できます。
LINE連携タイプの特徴は、下記のとおりです。
LINEによると日本国内におけるLINEユーザー数は、2022年12月時点で約9,300万人となり、SNS利用者全体の83.2%が利用している大規模なSNSです。
LINEユーザーにとって慣れ親しんだプラットフォームから予約ができるため、LINE連携タイプの予約管理システムは多数の利用が期待できます。
そのため、すでにLINE公式アカウントを運用している場合におすすめです。
▼関連記事
LINE予約システムのメリット・デメリットや導入時のポイントを解説
予約管理システムを導入しても、目的や指標が曖昧なまま運用すると大きな効果は見込めません。
予約管理システム導入で成果を出すポイントを紹介します。
予約管理システムで成果を出すためには、顧客管理の目的を把握しましょう。
施策ありきで予約管理システムを導入しても、良い結果が得られません。
たとえば「予約受付にかかった時間」に課題を抱えているのであれば、どのような顧客に時間がかかっているのか分析が重要です。
総務省の「2020年3月情報通信白書」によると、企業のデータ活用状況は、
などの領域で多く活用されています。
引用元:令和2年 情報通信白書
そのため、現状を把握し、どの項目を改善するか明確化しましょう。たとえば、
などを改善することで、顧客や従業員にストレスのかからない予約管理業務が可能となります。
予約管理システムを活用するのであれば、ほかツールとの連携を重視しましょう。
事業がある程度大きくなると、使用するツールの数が多くなる可能性が高いです。
その際に、ツール間で連携ができなければ、何度もツールを行ったり来たりする手間が発生します。
総務省の調査によると、クラウドサービスを利用している企業の割合は約7割です。
引用元:令和3年版 情報通信白書
2020年の調査結果では、クラウドサービスを一部でも利用している企業は全体の68.7%で、前年から4.0ポイント上昇しています。
そのため、予約管理システムを導入する際は、すでに利用しているクラウドサービスと連携できるかを確認するのがおすすめです。
特に、Salesforceを始めとする顧客管理ツールや、自社の顧客データベースなどと連携できるかを確認しておきましょう。
予約管理システムの効果を高めるために、どの指標を追いかけるのか決めなければなりません。
予約管理システムの利用にはコストがかかるため、費用対効果を見える化しておかなければ「効果が出ていない」と判断されてしまいます。
具体的に指標を決める際は「ポイント1:顧客管理の目的を把握する」で紹介した目的をKGIとして据えて、それにつながるKPIを指標としましょう。
たとえば、KGIが「予約数の増加」の場合、KPIは「Webサイト訪問数の増加」や「LINE友だち登録の増加」などに設定できます。
なお、事業として最終的な目的は売上向上のため、KGIは金額換算できるものにするのがおすすめです。
予約管理システムとは、顧客からの予約をオンラインで受け付けるツールやサービスのことです。
予約管理システムを導入するメリット・デメリットをおさらいします。
メリットは、下記の3つです。
デメリットは、下記の3つです。
オンライン予約の需要が高まる現代において、予約管理システムの導入は必須と言っても過言ではありません。
顧客満足度の向上はもちろん、業務効率化のためにも導入を検討してみてください。
MicoCloudは、LINE公式アカウントの機能を拡張するマーケティングツールです。LINEのチャット機能を使ってお問い合わせ受付をすることや顧客管理ができます。
LINEを活用した業務効率化なら弊社までお問い合わせください。
※MicoCloudで予約管理機能のサービスは提供しておりません。別途予約システムアプリ等と連携する必要があります。
Micoworks株式会社
ビジネスマーケティング部 Director
大手Web制作会社にてチーフデータアナリストとして、DMPの構築および活用支援、広告運用の業務に従事。マルケトではシニアビジネスコンサルタントとして業種業界を問わず、大手企業から中小企業まで、MAツールの導入や戦略構築支援を行う。 その後、複数の事業会社で大規模カンファレンスの企画運営や、オウンドメディアの構築などのマネジメント、アジアパシフィック地域のマーケティング戦略立案や広報活動など幅広い業務を経験し、現在に至る。
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