LINEアプリが2024年後半に大幅リニューアル!マーケティング戦略はどう変わるのか

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2024年LINEアプリが大幅リニューアル予定

LINEビジネス

MARKETING

2023年10月1日、ポータルサイトYahoo! Japanや広告事業、EC事業などを展開するヤフー株式会社と国内最大のコミュニケーションアプリ「LINE」を提供するLINE株式会社が統合しました。統合後初となる2023年第2四半期における決算説明会では、2024年後半にLINEアプリの大幅なリニューアルを発表。互いの強みとする各サービスを連携し、クロスユース促進の施策を進めています。本記事では、LINEリニューアルの概要と詳細をまとめてお伝えします。

LINEがリニューアル!「クロスユース」でユーザーにさらなるシームレスな体験を

引用:決算説明会資料(LINEヤフー株式会社)

2023年10月以降、アカウントの連携を進めてきたLINEとヤフー。アカウントを連携することでターゲティング精度を向上させ、ユーザーの回遊を促し、広告売り上げ上昇やクロスユースの拡大、PayPay利用者の増進への効果が期待できるといいます。その具体的な施策として掲げているのが「LINEとYahooのアカウント連携」「LYPプレミアム」「LINEリニューアル」の3つです。LINEとヤフー、PayPayの連携を強化し、サービスを横断したクロスユース促進により、ユーザーの利便性向上へとつなげることが狙いです。

中でも注目すべきが、2024年の後半にリリースが予定されているLINEのリニューアルです。ニュースタブとウォレットタブがなくなり、ショッピング、プレイスタブが実装され、ホームタブは総合ポータルへと生まれ変わります。

ホームタブ

ホームタブは、Yahoo検索ができる検索バーをはじめ、パーソナライズされたニュースの表示、天気予報、電車の運休情報、LINEギフト、ゲーム、占いなど、充実したコンテンツが集まった総合ポータルのタブに進化します。検索機能の追加とコンテンツの拡充で、ユーザーはより便利に、そしてより早く、「欲しい情報が欲しい時に」手元に入るように。なお、VOOMは動画力をより強化する方針。

ショッピングタブ

ニュースは今後、ホームの中に配置されることになり、現在、ニュースタブが配置されている場所にはショッピングタブが新設されます。LINEを使って商品検索、購入までをシームレスに完結できるLINE起点のショッピング体験が実装されます。ユーザーにとって身近なLINEから簡単にアクセスができることで、ユーザーをYahoo!ショッピングなどへ送客するしくみです。Yahoo!ショッピングの出店者にとってはLINEユーザーと接点を作る機会が増え、売り上げアップも期待できます。

プレイスタブ

ウォレットタブに変わって新設されるプレイスタブは、ガイドマップのメディアとしての役割を担います。ユーザーの位置情報をもとに、マップ上でローカル情報を表示し、飲食店の予約などをシームレスに行えるようにする予定です。またプレイスタブの「資産」下には、LINEペイやLINEポイントの管理ができるように設置するとのこと。店舗探しから予約、そして店舗での支払いとポイント追加がLINEひとつで完結します。

LINEの大規模なリニューアルの背景にある4つの柱

引用:決算説明会資料(LINEヤフー株式会社)

国内最大級のユーザー基盤を持つLINEとヤフーの統合によって、メディアから通信までを網羅した豊富なアセットの活用が可能になりました。そこで同社は、「クロスユース」「検索」「コマース」「金融」の4つの柱を重点に置いた取り組みに注力し、サービスの強化へと動いています。その中で、LINEはもっとも人々の生活に根付いたツールであるため、それぞれの取り組みにおいて重要なハブ的立ち位置として、大幅なリニューアルが進められているのです。

クロスユース推進

引用:決算説明会資料(LINEヤフー株式会社)

LINEとヤフーの統合により、月間ユーザー数9,600万人(2023年12月)が利用するLINE、月間ログインユーザー数5.400万人のYahoo!JAPAN、登録ユーザー数6.000万人のPayPay、それぞれのアセットを掛け合わせ、サービス連携を強化することで、サービス間におけるクロスユースの促進を進めていく方針です。具体的な施策として、アカウント連携、LYPプレミアム、LINEリニューアルの3つを打ち立てています。

検索

引用:決算説明会資料(LINEヤフー株式会社)

検索はユーザーが情報を探し求めているときに能動的に行う行動です。そのため、検索を強化するということはニーズを確実に掴み取り、サービスの拡大や成長へつなげるための重要なポイントになります。そうした観点から、LINEヤフーでも、検索流入の強化と重要クエリ領域の強化実施を進める方針です。

Yahoo!検索ユーザーの約8割がYahoo!JAPANトップページ経由で流入しているという事実から、トップページのコンテンツを充実させる施策を継続的に実施。23年上期は、天気機能とスポーツ情報の提供したことで昨年度から前年度よりアプリのDAUを5.6%増加させました。また、重要クエリ領域には、全検索クエリの5割以上、全検索売上の7割以上を占める、コマース・ローカル・ナレッジに注力し、UI/UXの改善や新たな広告商品の提供など、施策を随時開始しています。

24年度は検索と知恵袋への活用と2つの検索体験向上を提供すると述べているLINEヤフー社。検索は23年10月より段階的なテストを開始、chat型を含む、生成AIを活用した新たな検索体験提供の準備を進めています。知恵袋は良質な質問をAIで生成し、解答を募るというもので、人とAIの両方が回答できる仕組みです。

コマース

引用:決算説明会資料(LINEヤフー株式会社)

Yahoo!ショッピング、LINEショッピング、ZOZO、LOHACO、オークションなど、すでにさまざまなコマース体験を提供しているLINEヤフー。ヤフーの2022年度におけるeコマース取扱高は4.11兆円、Yahoo!ショッピング商品数は4億点以上。特典が盛りだくさんのLYPプレミアム会員ほか、今後は統合コマース検索、LINEのショッピングタブ追加によって、よりお得で便利なコマース体験を提供するとのこと。

金融

引用:決算説明会資料(LINEヤフー株式会社)

今まで、統合によってカニバリが生じていた金融領域ですが、2023年に金融事業を再編し、重複していた事業領域が一本化されました。PayPayほけん、カード、証券、LINEFXなどPayPayの基盤を拡大しつつ、PayPayを中心とした各金融サービスの連携によって、他の金融事業も拡大を図りシームレスな体験を構築しています。

LINEリニューアルとともに、マーケティング戦略も転換を

LINEリニューアルにより、より多くのファーストパーティデータを活用したマーケティングができるようになります。

ではどのようなマーケティング戦略が求められるようになるのでしょうか。

LINEがユーザー行動のハブになる

PayPayやYahooショッピング、検索機能など、これからますます生活に密着した便利な機能がLINEというインフラを基盤に追加されていきます。ユーザーはLINEひとつで全て完結するシームレスな体験に有益性と利便性を感じ、LINEそのものがユーザー行動のハブになることが想定できます。

一方で、LINEの利用時間が増えれば、そこに連動してユーザーのさまざまなデータが取得でき、今以上にユーザーの興味関心や行動が把握できるようになる——つまり、企業はLINEでユーザーとつながっていれば、接点が増えるうえ、一人ひとりの趣味嗜好に合わせ、パーソナライズした体験が提供できるということです。

また、LINEでの適切なコミュニケーションをとることで、企業の資産となる貴重なファーストパーティデータが広く収集できるようになります。ユーザーも、欲しい時に欲しい情報が手に入ることで、アクションを起こしやすくなるため、互いにとってメリットのあるチャネルのひとつになるでしょう。

変化するユーザー行動に即したマーケティング戦略を

ユーザー行動は多様化しています。例えば、最近ではSNSで商品に興味を持ち、普段から利用するメッセージングアプリで商品の問い合わせをしたり、予約を入れたりするケースが増えています。このようなチャットベースでの購買体験をCコマース(Conversational Commerce/会話型コマース)と言いますが、LINEのリニューアルによって、商品検索から問い合わせ、購入、支払いまで一気通貫で完了できるようになれば、さらにCコマースが普及拡大していくと予想されます。

実際に英国の市場調査会社であるJuniper Researchが2021年4月に発表した調査では、「Cコマースにおける世界的な支出総額は2025年までに2,900億ドルに達する」という結果が出ています。

Cコマースについて、詳細を知りたい方はこちらをご覧ください。

Cコマースに関する消費者行動実態調査サマリー

このようにユーザー行動の変化に合わせて、企業のマーケティング戦略も変化させていく必要があります。

まとめ

LINEのリニューアルでは、ホームタブ、ショッピングタブ、プレイスタブが刷新されます。その背景には、LINEをハブとしたLINEヤフー社の各サービスの相互利用の促進があります。また同時にユーザー行動の変化に合わせて、企業のマーケティング戦略の見直しも求められます。

弊社では、LINEを活用したマーケティングプラットフォームMicoCloudを展開しております。ファーストパーティデータを活用し、ユーザー一人ひとりに最適なコミュニケーションを実現します。ツールの提供だけでなく、施策立案や戦略設計などのコンサルティングから運用まで、経験豊富なスタッフが手厚くサポートし、成果創出に貢献します。

この記事の著者

大里 紀雄Norio Osato

Micoworks株式会社

ビジネスマーケティング部 Director

大手Web制作会社にてチーフデータアナリストとして、DMPの構築および活用支援、広告運用の業務に従事。マルケトではシニアビジネスコンサルタントとして業種業界を問わず、大手企業から中小企業まで、MAツールの導入や戦略構築支援を行う。 その後、複数の事業会社で大規模カンファレンスの企画運営や、オウンドメディアの構築などのマネジメント、アジアパシフィック地域のマーケティング戦略立案や広報活動など幅広い業務を経験し、現在に至る。

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